「あのセラピスト下手すぎる!」「ぜんぜん気持ちよくなかったから返金してほしい!」など、お客さまがセラピストの施術に対してお怒りになることは、たまにあります。
はっきりと口で言わなくても後でメールなどで伝えてきたり、次回ご来店の時に伝えてきたり。正しい方法で対応しないと二次被害になりかねないので、慎重な対応が求められます。でも、そんな時セラピストはどのように対応すればいいのでしょうか?
今回は、セラピストへのクレームの対処方法を、お伝えします。
- クレームのお客さまを担当したセラピストに話を聞く
- クレームのお客さまの話をメモを取りながらしっかり聞く
- クレームのお客さまが何に怒っているかを見極める
- クレームのお客さまに、今後どう対応するかをはっきり伝える
- クレームのお客さまを担当したセラピストは、二度と担当しない
- さいごに
クレームのお客さまを担当したセラピストに話を聞く
全力で接客したけれどお客さまが怒っている…残念ですが、そういうときもたまにはあります。
クレームを言われたときは、担当したセラピスト以外の、できたら責任者である店長や副店長が対応してください。責任者がいない場合は、セラピスト歴が長いベテランセラピストが対応しましょう。
接客をしたセラピストが対応してしまうと、お客様のボルテージがあがってしまうことになるので絶対にやめてください。
またクレームがあった場合には、対応するセラピストは必ずお客さまとセラピスト、両方の話を聞きましょう。片方だけの言い分だけでは見えてこないことがあります。
目の前にお客さまがいらっしゃるなら、手短にでも担当したセラピストに話を聞いてからにしてください。
クレームのお客さまの話をメモを取りながらしっかり聞く
お客さまが怒っている内容を話し始めたら、目の前にいるときでも電話でも、必ずメモ取ってください。聞いてくれているセラピストがメモを取るのを見ると、お客さまはゆっくり話すことになりますし、ボルテージを下げることができます。(電話でもメモを取りながら聞いているのは伝わります)
また「真剣に聞いてくれている」という分かりやすいアピールになるので、すごく効果的です。
クレームのお客さまが何に怒っているかを見極める
メモを取りながら、お客さまが何度も言っている言葉に注目しましょう。答えはお客さまの中にあります!
たとえば、「肩のここら辺がしんどいって先に言うてるのに全然聞いてもくれへんし、触ってもくれへん。ほんまに聞いてたんか?って思う。ちょっと触ったかと思ったらすぐ別のところ触るし…なんのために時間さいてここ来たんか分からんわ!」
と言われたとします。このお客さまは、「触ってほしいと伝えたところを施術してくれなかった」ということにお怒りです。メモを取りながら聞くというのは、何に怒っているのかを見極めるためにすごく重要であることが分かりますよね。
たとえば、すぐ謝罪しなきゃ!とあせって、「新人セラピストが技術不足で申し訳ございませんでした。」と謝罪したら、どうなるでしょうか。
「は?技術不足とかいう前の問題ちゃう?あんたじゃあかん!責任者呼んできて!」と、さらにボルテージを上げてしまって二次被害…ということになるでしょう。
見当違いな謝罪をしてしまう前に、しっかりメモを取りながらお客さまが何に怒っているのかを見極める。そしてまずは、それに対してきちんと謝罪することが重要です。
今回の場合、担当したセラピストが「普通に施術したのに、終わったら急に怒り出して…」と話しているなら、わたしなら「せっかくお辛いところを伝えていただいていたのに、あまり確認もせずに施術してしまい申し訳ございませんでした」と伝えます。
クレームのお客さまに、今後どう対応するかをはっきり伝える
クレームを言われてセラピストが謝罪する、だけでは、その場が落ち着きません。「ここがいやだった!」→「すいません!」だけでは、なんとなくお客さまも帰るに帰れない感じになりませんか?
この後に「同じことをしないようにここを指導していきます!今日のところはご勘弁を!」とならなければ、お客さまは気持ちよく帰れません。クレームをもらおうがなんだろうが、最後にお客さまに気持ちよくすんなり帰ってもらうのがプロです。
再発しないようにどこを指導していくのか、というのをはっきり伝えて、謝罪の言葉で締めくくる。
今回の例なら、「(担当したセラピスト)には、お伝えいただいた辛い箇所を最初に触って確認した後に、施術をはじめるように今後指導いたします。本日は大変申し訳ございませんでした」と、わたしなら謝罪します。
クレームのお客さまを担当したセラピストは、二度と担当しない
人員的に厳しいとか色んな状況があるとは思いますが、一度クレームをもらってしまったセラピストは、そのお客さまには二度と担当しない方がいい、と思っています。
あれから月日がかなり経っているからそろそろ担当しても…などとよく言いますが、お客さまは月日が経とうが絶対に覚えています。そして今まで外されていたのに、え!今日はこのセラピストが担当なの…?と複雑な心境になります。
クレームを言ってからもご来店いただいているだけでも奇跡ですので、これ以上刺激するのはやめましょう。お客さまはサロンにリラックスしに来ているのです。そのセラピストの成長を見届けに来ているわけではありません。
さいごに
クレーム対応はスピードが命です。後手後手に回ると上手くいくものも上手くいきませんので、すぐに対応しましょう。
あと、起きてしまったことは仕方ないです。しっかり反省して、明日からはまた一生懸命接客すればOK。引きずっていいことなんか一つもありませんので、二度と同じミスをしないように気をつけながら頑張ればいいだけです。お互い頑張りましょうね!