セラピスト辞めちゃうの?

リラクゼーションセラピスト歴10年以上。続けるコツなどをコラムで配信しています。

芥川賞「コンビニ人間」は、コンビニの音と映像が浮かび上がる本でした。

 

わたしは250pくらいまでの短編小説が好きで、たまにアマゾンかコンビニかkindleで買っては読むのですが、今回はコンビニで気になったので購入しました。

 

読む人によって感想が違いますが、わたしの独断と偏見でカテゴリー別に★で表現してみましたので、よろしければ参考にしてください。
(★5つがMAX)

「コンビニ人間」の読みやすさ度 ★★★★★

まず161pしかないので、安心して読めます。長編小説って長丁場で途中でだれてきてイライラしますが、短編はサクッと読めていい。時間があいた時に読みましたが、2日で読み終えました。

単行本ですが字の大きさもちょうどよく、難しい漢字はまったく出てきません。そして紙の質感もよし。全てが読みやすい。たまに薄い紙で字もギューギューに印刷されている本がありますが、あれはダメです。読む気なくす。

 

わたしはオープニングをすごく気にするのですが、「コンビニ人間」はすばらしかった。一瞬にして引き込まれ、コンビニの中の映像が頭の中でブワーッと広がっていきます。

 

「コンビニ人間」の引き込まれ度 ★★★★★

主人公の恵子の人間性に、どんどん引き込まれていきます。普通でいられるのはコンビニ店員であるおかげ。コンビニの中では自分を含め、全てがきちんと正常化される。喋り方も食べ物も、すべてコンビニで吸収する恵子。

完璧なマニュアルがあるからこそ居心地がいい、ということろはすごく共感できたし、わたしにもそういうところがあるのだと思う。自由にどうぞ、と言われたら少し居心地が悪い気がします。

 

「コンビニ人間」の最後スッキリ度 ★★

ツイッターなどを見ていると「最後泣いた!」というのが多いようですが、わたしは「えー?」というのが正直な感想です。

恵子の本来の人間性が最後えぐり出てくるのかな?とか、勝手に想像していたので、ちょっと物足りなく感じてしまいました。

 

どうせ就活するなら、コンビニの社員に応募してスーパーバイザーとか目指すか、フランチャイズのオーナー募集に参加するとか、そっちが天職!と思ってしまいましたし。

もう一回読めば違う感想なのかもしれませんが、わたしはそういう難しいことは短編小説には求めていません。

 

「コンビニ人間」のまた読みたい度 ★

恵子の人間性にどんどん引き込まれていきましたが、ラストで失速してしまったのでまた読みたいとは思いません。

 

ですが、本当に自分がコンビニにいるような気になるくらいコンビニの描写がすごいので、そこは楽しかった。

そして恵子の仕事できる感が本当にやばい。こういう風にコンビニって動いているんだ〜とか、恵子みたいな店員さんがいるだけで売上めっちゃあがるやろうなぁとか、それくらいコンビニの世界に引き込まれる作品でした。